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London Report

ロンドンは5月に入って一気に20度を超える陽気が続き、やっと冬物のコートがしまえそうです。ついこの間のこと、歯医者に行ってみると、いつもなら待合室の椅子が見つからないほど混み合っているところ、なぜかがらんとしていたのは、久しぶりの晴天20度越えに予約のキャンセルが殺到したからなのだとか。歯の治療より日光浴を優先するところ、イギリス人らしいな〜笑。さて、気を取り直して、今回もロンドンレポートをお届けいたします。

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ケンウッド・ハウスは、ロンドン北部に位置する、広大なハムステッド・ヒース公園内にあるカントリーハウス/美術館。18世紀半ばからマンスフィールド伯爵が所有し、改築にはスコットランドの建築家ロバート・アダムが手がけたことで知られ、白い壁が印象的な正面玄関に加え、巨大な石柱がある北側の玄関、増築された図書室などが特に素晴らしいと評価される第一級指定建築物。建物は1925年から、ギネスビールの初代会長エドワード・ギネスが所有し、絵画コレクターだった彼のコレクションと屋敷は、後に国に遺贈されて以来、美術館として一般公開されている。二階建ての館内では、18世紀〜19世紀の絵画が部屋ごとに展示され、中でも必見なのは、ダイニングルームに飾られたフェルメールの『ギターを弾く女』やレンブラントの『二つの円のある自画像』、更に、イギリスを代表するジョン・コンスタブルやウィリアム・ターナーの風景画など、興味深い作品がバランスよく集められている。また、建物に隣接するブリュー・ハウス・カフェではサンドイッチやサラダ、日曜日にはローストディナーのメニューなどもあり、ゆっくり休憩できるのも嬉しい。45ヘクタールの敷地内には雑木林や池もあり、今はちょうどシャクナゲの季節で、ピンクや紫などの花が見頃の時期を迎えている。

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9月1日までロンドンの現代美術館テート・モダンで開催されている Yoko Ono;『 Music Of The Mind』は、コンセプチュアルアートの先駆者小野洋子の回顧展。200点位以上もの作品を通じ、1950年代から現在に至る彼女の70年間の活動が、アート界に与えた影響を検証。展示される数々の実践の痕跡には、説明書きや楽譜、インスタレーション、映像、音楽、写真、中には、物議を醸したアート作品やパフォーマンスも含まれ、観客が彼女の服をハサミで切り取っていく『Cut Piece』(1964年)や、放映禁止となった『Film No.4』(1966年)、更に、1967年ロンドンで行われた展示会でジョン・レノンに出会うきっかけとなった作品『Painting to Hammer a Nail』など。アメリカ、イギリス、日本を股にかけ、詩的でユーモアに富み、奥深く、時に過激な方法で独自のアイデアをアートで表現してきた作品からは、彼女が信じた道を迷わず歩み続け、真面目に心から願う平和と愛が感じられ、ジョンレノンの妻という色眼鏡を通してではなく、アーティスト小野洋子を知ることができる展示会。

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ロンドンでは数少ないマレーシア料理を提供するSAMBAL SHIOKは、ロンドン北部7区のHolloway Roadにあるレストラン。他民族の国マレーシアでは、マレー系、インド系、中国系の料理がバラエティ豊かに味わえることで知られるが、このお店ではLaksaを中心に、母親仕込みのマレーシア料理が気軽に楽しめるカジュアルな食堂スタイルが評判。幼少期をクアラルンプールで過ごしたMandy Yinさんがオーナーシェフを務め、唐辛子、レモングラス、タマリンド、ココナッツミルク、ハーブやスパイスを使って調理された料理は、甘味、酸味、辛味と苦味のバランスが絶妙。看板メニューの2種類のスープヌードルは、海老、鶏肉、豆腐、野菜からトッピングが選べる、マレーと中国の味が融合したSignature Curry Laksaと、スパイスと酸味に加え、強めのシュリンプペイストが特徴のPenang Assam Laksaから。他にも、ピーナッツソースといただくマレーシアスタイルの唐揚げや、ガドガドサラダ、カレー、ヌードルサラダ、デザート、各種ドリンクなどを提供。メディアでも高い評価を受け、90種類以上ものレシピが載ったレシピブックも発売中。

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ロンドン東部の住宅街にひっそりお店を構えるUrban Primitivesは、19世紀〜20世紀の調理器具から農業用具まで、主にトルコのアンティークやビンテージインテリアを取り扱うお店。手織りのラグ、ビンテージのブレッド・ボード、木製のスプーン、バスケット、民族アート、ドレスなど、これらの様々なアイテムは、オーナー自らが直接現地で買い付け、ロンドンに持ち帰り、丁寧に修理や汚れを取り除き販売されている。ハンドメイドのテラコッタポットやジャグは、穀物やフルーツ、オリーブオイルやワインの貯蔵に使われたり、直接火にかけて調理器具として使われていたもので、どれもオーガニックで素朴なシェイプが魅力的。今では植木鉢として使われたり、インテリアとして部屋に飾ったりと用途は自由なのだとか。使い込まれて風合いを増したビンテージラグは、色もサイズも様々で、一つとして同じものがないのがユニーク。店内にディスプレイされている商品は在庫のほんの一部で、ビンテージラグで作ったクッションカバーなど店内には見当たらない商品も、オーナーに一声かければ在庫をチェックしてくれるのだそう。

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