JP | ENfacebook

Report

Paris Report

ボナネ!bonne annee!! 新年おめでとうございます。
2025年、皆様お元気で平和でありますようお祈り申し上げます。
昨年のフランスは政権の入れ替わり立ち替わりやいつもの相変わらずデモの一年でした。
新政府の経済財務相ロンバール氏は『経済成長を守るため財政赤字の削減は、課税よりも公共支出の削減を行わなければならない』と述べて結局、増税はするとしても『非常に限定的』になるとわからないコメントをしています。
今年も値上げ値上げになるようですが、毎日工夫をしていかなくてはならなそうな新年のスタートとなりそうです。

Paris Report

ノートルダム大聖堂

火災から4年と8ヶ月、遂にノートルダム大聖堂が再開しました。
どれほどこの日を待ち望んでいたことでしょう。「無原罪の聖母マリア」その日を一般公開の日に定め、予定通り式典が執り行われました。
トランプ次期大統領やゼレンスキー大統領、英国ウィリアム王子など、記念式典には各国の要人らも駆けつけました。司祭たちが、あのジャン・シャルル・ドゥ・カステルバジャックのデザインしたカラフルな法衣を纏っていたことも話題になりました。
中を訪れて先ず感じたことは「白い!」。外側もですが、内側も数百年分の汚れを洗い流した様な、本来の石の色が蘇っていました。
古い絵画や壁画も今まで見たこともない鮮やかな色調で少々違和感を覚えながらも、これが本来の色だったのかもしれません。
きっとこの先経年で徐々に馴染んでいくことでしょう。 聖堂内に入ると、火災前には右(南側)から奥に進み左(北側)へUターンして出口に向かうという進行方向が逆になりました。かつて土産物のスタンドがあった近くにインフォメーションカウンターと出口の近くには土産物のコーナーが設置されています。
北側の側廊には、古い絵画と共にゴブランのモビリエ・ナショナルによって製作されたモダンなタペストリーが数点展示してありました。古きを大切に、そして新しきものも受け入れるといったところでしょうか。 奥には尖塔の天辺に取り付けられていた風見鶏の展示もあり、落下による歪みがあるものの、あの大火災から救出されたかと思うと感慨深いものがあります。
かつてのノートルダム大聖堂といえば静寂かつ荘厳で、訪れる者たちの喜びや悲しみ・悩みも受け止めてくれる存在でしたが、美しく生まれ変わった私たちの貴婦人(notre dame)は 、その白さが明るくポジティブな気分にさせてくれます。
外観の修復作業は未だ終わってはおらず続行していますが、こちらも完成間近といったところです。中に入るにはWebやアプリで予約するとスムーズに入ることができますが、予約しなくても大丈夫です。再開したばかりですし、特にホリデーシーズンは長蛇の列ができますが30分程で入ることができます。朝8時から10時ぐらいの早い時間帯は比較的人が少ないので直ぐに入れるとか。ステンドグラスの薔薇窓を堪能するには明るい時間帯がオススメです。

Paris Report

オルガン修復

ナポレオン1世の戴冠式の厳かな音楽を奏でたノートルダム大聖堂のパイプオルガンは、5年前の火事で消失はしませんでした。しかし、火元から遠かったとはいえ、聖堂の天井が焼け落ちたのでパイプオルガンにも多大な損害を被りました。
オルガン製作者のオリビエ・シェブロン氏は「正しい音色を出すのは非常に難しい。パイプは1,000通りの方法で音を奏でることができるが、、、」と言っていて、この大修復プロジェクトにオルガン修復士で調律師の関口さんを招きました。
オルガンはほこりをかぶった状態でした。「鉛を含んだ有毒なものなので、全身・フルフェースのマスクをして作業していました」と関口さんが説明してくれました。
オルガン製作者達はその作業が非常に特殊であるため、自分たちで道具を作り、中にはその名前のないものもあるそうです。数ミリから10メートルの8,000本のパイプの整音 調律に7ヶ月間かかりました。全体の修復作業費は、1,120億円、2,000人の職人さんたちがたった5年間で修復しました。
火災の前に演奏したことがあるパイプオルガニストの友人に聞くところによりますと、正直に言ってパリ一番の音ではなかったそうです。ちなみにパリでトップは、レアルにあるサントウスタッシュ教会のパイプオルガンが最高の音色だと聞きました。
しかし、今回5人の調律師が音を整えたそうで期待できそうです。
以前は大聖堂の中のお土産やさんで、演奏されたパイプオルガンのCDが販売されていました。これから新しくなった教会の中で修復されたオルガンの音色のCDが発売されるかもしれません。

Paris Report

交通費

去年のパリオリンピックの期間中のメトロの値上げには驚きました。普段は1.73ユーロが、なんと4.0ユーロになったのです。
9月には値段が戻りましたが、2025年1月2日以降イル・ド・フランス地方の地下鉄、RER、地域鉄道を利用する場合、ゾーンの数に関係なく、2.50ユーロの切符が現行の運賃に変わりました。
この新しい運賃は「既存の多くの組み合わせを減らすことでシステムを簡素化し、交通機関をより利用しやすく、わかりやすくするものである」と市からは言われていますが、パリ市民にとっては、地下鉄の切符が2.15ユーロから2.50ユーロに値上げされ、これまで1回あたり1.73ユーロだった10枚綴りの切符が廃止されることになりました。
一方、遠方からの利用者、特にRERとトランシリアンの利用者にとっては、この単一運賃は実質的な節約となり、以前は3.20ユーロから5ユーロだった旅費が大幅に削減されます。
このように、イル=ド=フランス・モビリテは、利用者の所在地にかかわらず、運賃システムをより公平で利用しやすいものにすることを意図しているそうです。
パリの中に住む人にとっては、空港に行くことはそう多くはありません。パリの中だけで生活している人たちにとっては、結局また値上げです。これから自転車がもっと増えるでしょう。どこまで続く値上がりパリです。

Paris Report

ノルマンディー

クリスマスは日本と逆で家族と家に籠り、ちょうど日本のお正月のようです。忙しいパリも静かな街になります。渋滞もなし。「いつもこんなだといいのに」と毎年思う時期です。
新年はお祭り気分。実家に帰っていた人たちも徐々にパリに戻り、友人たちとパーティーです。
しかし「しばらくは別荘にいるのでおいでよ」とノルマンディーに行っている友人から声がかかり、行ってきました。
パリから一番近い海はノルマンディーの海岸です。フランスの名画「男と女」は映画音楽としても有名ですが、その舞台になったビーチは今も健在です。
高速道路や電車でも一時間ちょっとで行けるので、別荘を持っているパリの人たちが多くいます。海岸沿いには、シーフードマーケットやタラソテラピーの施設があります。小高い丘陵地では、牧畜業が盛んで乳製品、りんご、カルバドス(りんごの蒸留酒)も有名でパリ人には馴染みの深い地域です。カマンベールチーズ発祥の地でもあります。
クリスマスはみんな暴飲暴食したので、友人宅では気取らないシンプルなお料理というか、美味しいチーズ各種とパテ、ワイン、パン、サラダ。外は霧が出ていてで寒いので、結局、パリと同じお篭りでおしゃべりしてゆったりしました。が、腹こなしでちょっと散歩にでかけました。
この地方はパリの建築様式と違う家並みで気分が変わります。ノルマンディーの古い家は木のはりと漆喰。コロンバージュ様式です。 
ドイツとの国境アルザス地方にもこの様式のカラフルなメルヘンな家々がありますが、ノルマンディーの家はシックです。各家の庭にはりんごの木がありお役所の前にも象徴的なりんごの木があります。お庭のりんごは何も手をかけないので無農薬。無骨な形ですが、程よい酸味があり年末からの疲れた胃袋をスッキリさせてくれました。

Paris Report

サービス紹介はこちら管理プロパティ一覧はこちら
友だち追加